宇野、万感の演技で銅メダル 高難度構成で耐えた

宇野昌磨のフリーの演技=10日、首都体育館(桐原正道撮影)
宇野昌磨のフリーの演技=10日、首都体育館(桐原正道撮影)

10日に行われた北京冬季五輪のフィギュアスケート男子フリーで、前回平昌大会2位の宇野昌磨(トヨタ自動車)が銅メダルを獲得した。

宇野が、耐えた。ミスをしながらもフリーで187・10点をマークし、銅メダルを獲得。2大会連続の表彰台となり、「この4年間いろんなことがあった中で、ちゃんと五輪に出場でき、3位という成績を出せたことがうれしい」と感慨を込めた。

演技内容には満足できない。4種類の4回転ジャンプを計5本組み込んだ高難度のプログラムに挑んだ。4回転サルコーは着氷でなんとか耐えた。続く4回転フリップは転倒した。演技後半の3連続ジャンプも乱れた。今季、このプログラムをミスなく滑ったことはなく、演技後は、天を仰ぎ、悔しさをにじませた。

2年前がどん底だった。5歳から師事した山田満知子、樋口美穂子両コーチの下を離れた。だが、メインのコーチが見つからなかった。2019年11月のフランス杯は8位に沈み、得点を待つ「キス・アンド・クライ」で一人、涙した。

暗闇の中から救い出してくれたのが、20年1月から指導を仰ぐランビエル・コーチだった。「彼は、結果にとらわれて、スケートを楽しめていなかった」とランビエル氏。練習では小さな挑戦を与えて楽しみを作り、試合では「君ならできる」と背中を押し続けた。

宇野に笑顔が戻り「うまくなっている自分が一番好き」と向上心が生まれた。「トップで争う選手でいたい」。苦しい時期を乗り越え、そんな思いで挑んだ2度目の五輪。強く、たくましくなった姿を見せた。(久保まりな)

>>「成長し続けたい。この五輪が最終目標ではない」 宇野の一問一答

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