【北京=三塚聖平】日系自動車大手4社の中国市場における1月の新車販売台数が9日、出そろった。中国各地における新型コロナウイルスの流行や、世界的な半導体不足の影響により、トヨタ自動車など全社がマイナスだった。
トヨタは、前年同月比21・5%減の14万8800台で、2カ月ぶりに前年実績を割り込んだ。オミクロン株の感染者が確認された天津市の合弁工場が、1月10~21日に稼働を停止したことが響いた。天津工場では、主力セダン「カローラ」などを生産しており、販売も落ち込んだ。
また、国内のコロナ拡大で春節(旧正月)前の需要が伸び悩んだほか、半導体不足の影響も続いている。
ホンダは6・9%減の14万6641台で、日産は8・7%減の13万3467台。両社とも9カ月連続の前年割れ。マツダは7・0%減の1万9198台で、10カ月連続のマイナスとなっている。
中国自動車工業協会は、2022年の新車販売台数は5・4%増の2750万台になるとの予測を昨年12月に示している。ただ、中国各地で散発的な感染拡大を受け、「ゼロコロナ」政策に基づく制限措置がとられており、消費への悪影響が懸念されている。