ロシア有力紙コメルサント(電子版)は9日、複数の消息筋の話として、北京冬季五輪フィギュアスケート団体で金メダルだったロシア・オリンピック委員会(ROC)の15歳の女子選手、カミラ・ワリエワがドーピング検査で陽性反応を示したと報じた。
8日に開催予定だったメダル授与式が急遽(きゅうきょ)中止されていた。大会前に提出したサンプルから禁止薬物トリメタジジンが検出されたという。ワリエワは9日の練習を欠席した。
ROCが失格になった場合、初の表彰台となる3位に入った日本は銀メダルに繰り上がる可能性が出てくる。2位は米国、4位はカナダだった。
ロシア紙RBK(電子版)は、検出されたトリメタジジンは少量だと報じた。トリメタジジンは心臓の病気の治療などに使われる。
世界反ドーピング機関(WADA)の規定によると、16歳に達していない選手は保護対象者。制裁は柔軟な対応がとられるとしている。コメルサントは、仮に禁止薬物の検出が確認された場合でも、失格などの厳しい処分を免れる可能性があるとの見方を伝えている。
(共同)