復興庁発足から10年 福島研究拠点推進、孤立対策課題も

東日本大震災からの復興の司令塔として復興庁が平成24年2月に設置され、10日で10年を迎えた。岸田文雄首相は東京電力福島第1原発事故で被災した福島県への「国際教育研究拠点」設立を推進し、「創造的復興」につなげたい考えだ。昨年12月に全線開通した三陸沿岸道路(三陸道)や被災者向け災害公営住宅(復興住宅)などインフラ整備には一定のメドが立ったが、被災者の心のケアなどの課題も残っている。

首相は昨年10月、就任後初の閣議で、研究拠点整備を含め福島の復興に取り組むよう全閣僚に指示した。政府関係者によると、全閣僚指示に具体的施策を盛り込むのは珍しいという。

今月8日には、研究拠点の運営を担う新法人「福島国際研究教育機構」の設立を盛り込んだ福島復興再生特別措置法改正案を閣議決定した。今国会で成立すれば来春に法人を設立し、整備を本格化する。拠点ではロボットや放射線科学などの研究開発と産業化、人材育成に取り組む方針だ。

震災翌年の24年に10年の期限で設置された復興庁は昨年、期限が延長され、令和13年3月末に廃止される。同庁幹部は「研究拠点が成果を出すには数十年かかる。各省庁の調整や財源など、政治のリーダーシップが欠かせない」と話す。

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