羽生選手の奮闘に「くじけない精神力、見習いたい」母校の後輩ら

羽生結弦選手の挑戦を見守った母校・東北高校の生徒ら=10日午後、仙台市泉区
羽生結弦選手の挑戦を見守った母校・東北高校の生徒ら=10日午後、仙台市泉区

北京冬季五輪フィギュアスケートの羽生結弦(ゆづる)選手が目指した前人未到のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の成功や94年ぶりの3連覇はかなわなかった。それでも8日のショートプログラム(SP)の8位から4位まで巻き返し、果敢に4回転半に挑んだ羽生選手を見守った地元・仙台市の関係者から挑戦をたたえ、感謝の声が挙がった。(奥原慎平)

母校の東北高校・泉キャンパス(仙台市泉区)の音楽室では教員や生徒らが羽生選手の演技をテレビで見つめた。3年時の担任、中津川澄男さん(54)は「SPの失敗に気持ちを切らすことなく、大したものだ。高校時代からスケートにいちずに取り組んでいた」とたたえた。優勝した米国のネイサン・チェン選手が演技を終えた際、羽生選手らが拍手する場面も映し出された。「ライバルをたたえる拍手こそ、羽生選手の人間力で良い所だ。ほんとうにプレッシャーの中頑張ってくれた。失敗もあったけどベストな演技だったと思う」と教え子の活躍に目を細めた。

フィギュアスケート部2年の森本美羽さん(17)は、羽生選手が4回転半に挑戦したことについて「誰も成功したことのない、お手本がない中で、あそこまで仕上げた。練習にかける努力、くじけない精神力は私も見習いたい。心をひきつける演技でした」と魅了されたようだった。

生徒会長の2年、浅沼隆太さん(17)も羽生選手のパフォーマンスについて、「当初硬さもみられたが、4回転半の着氷に失敗してからリラックスした表情に変わっていた。以降は羽生選手らしいパフォーマンスが発揮できていた」と分析。その上で「常に目標に立ち向かう先輩の演技から勇気と元気をもらっています」と感謝を口にした。

生徒副会長の1年、高橋里奈さん(16)は「王子様みたいでした。練習の成果を十分に発揮できなかったのは悔しかったと思いますが、一時は暫定1位の活躍でした。何よりけがをしなくて良かった」と笑った。

教頭の池田大児氏(51)は「高校時代から誰に対しても謙虚に丁寧に接する姿勢にひかれて以来、羽生選手のファンになった。五輪3連覇はならなかったが、これからもパーフェクトな演技を目指していくのだろう」と今後にエールを送った。

小学2年生から高校1年生まで羽生選手のコーチを務めた都築章一郎さん(84)も産経新聞の取材に応じ、「4回転半の挑戦には達成感も感じているのではないか。期待に応えるというプレッシャーも日に日に高まっていただろうが、コーチが不在の状況でよくぞここまで仕上げてきた。挑戦する姿は、日本のみならず世界に対しても、感動を与えたのではないか。本当に感謝しかない」と教え子の姿に感極まった様子で語った。

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