熱海土石流で災害関連死を認定 死者27人、不明1人

一瞬で民家などがのみ込まれ、多数の死傷者が出た土石流の現場=2021年7月7日、静岡県熱海市
一瞬で民家などがのみ込まれ、多数の死傷者が出た土石流の現場=2021年7月7日、静岡県熱海市

静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区での大規模土石流災害にからみ、同市は9日、災害翌月の昨年8月に病死した同地区在住で90代男性を災害関連死と認定した。この災害での関連死認定は初めて。これにより土石流の犠牲は死者27人(直接死者26人、関連死者1人)、行方不明者1人となった。

男性は高血圧を原因とする脳出血で死亡した。遺族の申し出を受けて市が医師や弁護士による審査委員会で審議した結果、男性は処方薬を正しく服用しており、避難ストレスと環境変化に伴う血圧上昇により発症したと推測。災害と死亡の間に因果関係があると認定した。

市によると、今のところほかに災害関連死認定の申し出はないという。

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