韓国の現代自動車が日本市場に再参入する。次世代車の本命とされる電気自動車(EV)と、世界で約7割のシェアを握る燃料電池車(FCV)に特化して商機を狙う。海外メーカーのEVは日本市場で販売を伸ばし、中国大手メーカーによる参入の動きもある。各社とも脱炭素化に対応して新たな需要を取り込み、ブランド力などで優位に立つ日本メーカーの牙城を崩したい考えだ。
「日本市場は脱炭素化への意識が高まりつつあり、多種多様な暮らしを楽しむ顧客がいる」。現代自の張在勲(チャン・ジェフン)社長は8日に開かれたオンライン会見にビデオメッセージを寄せ、再参入への意欲を述べた。
現代自は平成13年に日本市場に参入したが、ブランド力や知名度で劣り、21年に撤退。張氏は「一人一人の顧客の声にしっかり耳を傾けることができなかった」と、マーケティング手法の失敗も撤退の要因に挙げた。