仏紙の彭帥さん会見、中国五輪委が仲介 注釈抜き公開など条件

【パリ=三井美奈】7日付の仏スポーツ紙レキップは、中国で元副首相との関係を告白後、一時消息不明になった女子テニス選手、彭帥(ほう・すい)さんのインタビュー記事を掲載した。中国オリンピック委員会(COC)の仲介で実現したとしている。米欧メディアと彭さんの会見は初めてとなる。

彭さんは同紙で「私は失踪などしていない。国際オリンピック委員会(IOC)の仲間を含め、大勢から電子メールが届き、返事ができなかっただけ」と主張。性的暴行を受けたという疑惑についても、「私はだれかに暴行されたとは言っていない」と否定し、真意はすでに中国などのメディアで報じられた通りだと述べた。会員制交流サイト(SNS)への投稿は、自分の意思で削除したとしている。

彭さんは膝の治療のためドイツに通っていたが、新型コロナウイルス流行で渡航が難しくなったとして、「膝の調子が悪く、昨年の東京五輪に参加できなかった」と説明。IOCのバッハ会長から、IOC本部のあるスイスへの招待を受けたと明かしたが、「コロナ禍が終わってからになる」と話すなど、国外渡航の可能性については明言を避けた。

同紙によると、インタビューの申し込みは1月半ば、IOC経由でCOC会長あてに提出された。今月3日、彭さんが受け入れたという返事がCOCから届き、▽彭さんはインタビューで中国語を話す▽事前に質問を提出する▽内容は、注釈は付けずに公開する-ことが条件付けられた。

インタビューは6日、COCの拠点がある北京のホテルで行われた。この際、中国側の関係者は、彭さんのインタビュー申し込みをCOC宛てに送ってきたメディアはレキップ紙だけで、真剣な要請だと認められたと説明したという。



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