北京の空「五輪ブルー」演出へ必死 中国、春節の爆竹も禁止

6日、中国・張家口にあるスノーボード女子スロープスタイルの会場は、澄んだ青空が広がっていた(彦野公太朗撮影)
6日、中国・張家口にあるスノーボード女子スロープスタイルの会場は、澄んだ青空が広がっていた(彦野公太朗撮影)

【北京=桑村朋、三塚聖平】北京冬季五輪に合わせ、中国当局が大気汚染の改善に躍起になっている。北京市と周辺地域では粗鋼生産を大幅に制限し、北京では春節(旧正月)の風物詩だった爆竹も全面禁止。2008年北京夏季五輪では大気汚染の深刻化でマラソン出場を辞退する選手も出て国際イメージが悪化したこともあり、「五輪ブルー」の演出に必死のようだ。

開幕以降晴天が続く北京では6日も澄んだ青空が広がった。記者の取材拠点となるメインメディアセンター(MMC)の外で警備を担当する40代男性は「以前の冬の北京は曇りも多かったが、五輪中はずっと空が青い。警備していて気持ちがいいよ」と話した。

工業情報化省と生態環境省は、1月1日からパラリンピック閉幕後の3月15日まで粗鋼生産量の制限を通知。北京や天津市、河北省、山西省、山東省、河南省の一部都市を対象に、粗鋼生産量を前年同期比で30%以上減らすよう求めた。

北京では五輪期間中、一部トラックの輸送を制限。また、新年恒例の爆竹と花火の使用は1月1日以降、市内全域で禁じられている。大気汚染の原因の一つとして爆竹などの規制は徐々に強化されていたが、今年の場合、春節が五輪直前の2月1日だったこともあり、厳禁されたもようだ。

中国では経済成長に伴い大気汚染が深刻化し、08年夏季五輪では選手らが健康への影響を懸念した。習近平政権は、国民の不満もあって対策を強化しており、今回の冬季五輪の場を使い、大気汚染の改善を世界にアピールしたい考えだ。

MMCには「環境にポジティブな影響」と題したパネルを設置、全競技場で低炭素な「グリーン電力」を100%使い、使用車両の大半に再生可能エネルギーを使用している-と世界の記者に向け紹介している。

北京でも工場の郊外移転などを進め、21年は微小粒子状物質「PM2・5」の平均濃度が1立方メートル当たり33マイクログラムだった。13年の同89・5マイクログラムからは改善したものの、日本の基準値(同15マイクログラム以下)と比べるとまだ開きがある。

競技一覧

会員限定記事会員サービス詳細