フィギュアスケート団体で4位につけている日本は6日の女子ショートプログラム(SP)で樋口新葉(明大)が演技する。5日は会場の首都体育館近くのリンクで汗を流した。
樋口が団体予選の〝大トリ〟を担う。6日の女子SPへ向け、「緊張している気持ちもあるけど、楽しみな気持ちと半分半分。自分に集中したい」と意気込んだ。
会場には、いたるところに五輪のマークがある。多くの国際大会を経験してきた21歳も、夢舞台に高ぶりを隠せない。「ID(カード)も今までの試合とは違う。一つ一つに興奮している」と笑顔をみせた。
高揚感とは裏腹に調子が上がってこない。5日の練習ではルッツ-トーループの連続3回転ジャンプに苦戦し、トリプルアクセルは一度も成功できなかった。「周りの雰囲気にのまれている。いつもの動きじゃない」と首をひねった。
解決の糸口は見つかっていない。2大会連続五輪の坂本に相談すると「(五輪は)1回目だしな。しゃあない」と返されたという。ヒントをつかめず「仕方ないと思いたくないので…」と表情は複雑だった。
有力候補だった前回平昌五輪は出場を逃した。4年を経て切符をつかんだ今大会は「どれだけ自分の力を発揮できるか」に焦点を当てている。4日は日本の応援席から戦いを見守った。「すごかった。自分もそこについていかないといけない」。仲間がくれた刺激を胸に日本のために舞う。(久保まりな)