立民が外交安保強化 党内左派は反発

横田めぐみさんの拉致現場周辺を視察する立民の泉健太代表(左)=6日、新潟市中央区(本田賢一撮影)
横田めぐみさんの拉致現場周辺を視察する立民の泉健太代表(左)=6日、新潟市中央区(本田賢一撮影)

立憲民主党が外交・安全保障政策の強化に意欲を示している。関連するワーキングチーム(WT)などを次々と立ち上げ、国家の根幹に関わる重要政策に取り組む姿勢をアピールし、政権の受け皿として存在感を高める狙いがある。ただ、源流の民主党政権が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設などをめぐり混乱を招いた傷は根深く、世論の安心感を醸成できるかは不透明だ。

立民の泉健太代表は6日、新潟市を訪れ、北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん(57)=拉致当時(13)=の母校の中学校から拉致現場とされる海岸近くまでを視察し、「足取りをたどり悔しく悲しい気持ちになった」と語った。泉氏は「さまざまな情報を集め解決に取り組んでいきたい」とも述べ、野党第一党としても北朝鮮と向き合う覚悟を強調した。

立民はこれまで、党内に「国家安全保障戦略」「インド太平洋地域に対する積極外交」などをテーマとした4つのWTや、経済安全保障に関するプロジェクトチーム(PT)を設置した。

泉氏は外交や安全保障政策に関し、かねて「継続性や安定性が大事だ」と訴えている。4日の記者会見では、WTなどを設置した狙いについて「日米同盟に基づき、安保環境の変化への現実的な対応策を考えていくために作っている」と語った。

WTやPTの幹部には、旧民主党で保守系とされた顔ぶれや、中道の旧みんなの党出身者を起用する。党幹部は「政府の方針から離れすぎないようにしつつ、違いを出していくバランスが必要だ」と強調する。

立民は先の衆院選の総括で、敗因として「無党派層や保守層の受け皿になり切れなかった」と言及した。夏の参院選に向け、泉執行部は外交安保でも現実的な政策を打ち出し、信頼を勝ち取れるかが焦点となる。

ただ、党内は日米同盟の強化などに消極的な左派勢力の影響が根強い。別の幹部は「(現実路線化が)党の分断を招かないか心配だ。できればリベラルの人たちはおとなしくしていてほしい」と語った。(沢田大典、本田賢一)

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