明日4日、北京冬季五輪が開幕する。中国政府の発表では、25カ国の元首・首脳が開幕式に参加することになっているが、そのリストを見ると、中東や中央アジアなどの国々からの参加者が大半を占めており、西側主要国の元首・首脳の名前があまり見当たらないことに気がつく。
実際、米、英、カナダ、豪は北京五輪への外交的ボイコットを正式に表明しており、日本やニュージーランド、デンマーク、オランダなどの諸国も政府関係者を派遣しない方針を決めた。独、仏、伊はボイコットこそしないものの、元首や首脳は北京へ行かない。北京冬季五輪の開幕式はこうして、自由世界主要国首脳の「集団欠席」の中で開かれることとなる。
思えば2008年の北京夏季五輪開催時には米、仏、スイスなどの国々の大統領や、日本、豪、オランダ、フィンランドなど諸国の首相が北京へ飛んでいき、開幕式に姿を見せた。その時代の、中国と西側先進国との関係の良好さを象徴する場面であったが、14年後の今から見ればまさに隔世の感がある。