関空からコスメ店に出向 空港での経験を接客に

出向先のコスメブランド店「ラリン」で働き始めた芳村花さん(右)と松下梨紗さん(中央)=泉佐野市の「りんくうプレミアム・アウトレット」
出向先のコスメブランド店「ラリン」で働き始めた芳村花さん(右)と松下梨紗さん(中央)=泉佐野市の「りんくうプレミアム・アウトレット」

関西国際空港で航空会社の地上支援業務を手がける企業の社員2人が1日、対岸の商業施設「りんくうプレミアム・アウトレット」のコスメブランド店に出向して働き始めた。新型コロナウイルスの影響で空港業務が減少するなか、関空とりんくう地区の企業が協力する人材活用制度を利用した。2人とも販売は未経験だが、「しっかり勉強したい」と張り切っている。

出向したのは、スイスポートジャパン(泉佐野市)関西国際空港支店で国際線のチェックインを手伝うなどの業務を行ってきた芳村花(はな)さん(23)と松下梨紗(りさ)さん(22)。りんくうアウトレットに入るボディケアなどの商品を扱う店舗「Laline(ラリン)」で販売を担う。

この日は辞令交付の後、先輩店員から指導を受けながらさっそく業務を開始。芳村さんは「商品の販売は初めてなので勉強したい」、松下さんは「緊張していますが、精いっぱいがんばります」と語った。

2人はこれまで、空港で仕事のない日は自宅待機を余儀なくされたほか、スーパーマーケットなどに出向し、倉庫での出荷業務やレジ打ちなどを経験した。「今回は関空に近い場所でなじみがある」と安心した様子。ラリンへの出向は4月末までの契約で、航空需要が回復しなければ更新される可能性もあるという。

スイスポートジャパンは関空や成田など国内6空港で旅客の搭乗支援業務などを行っている。コロナで国際線旅客数は低迷し、関空ではコロナ前の99%減の状況が続く。同社は雇用維持のため、令和2年12月から社員を他の職場に出向させており、出向者は6空港で現在も計約300人に上る。

芳村さんと松下さんは、産業雇用安定センター大阪事務所(大阪市)が提案する、出向元と出向先の双方と労働者が雇用契約を結ぶ「在籍型出向制度」を使って出向した。同事務所は昨年秋から、関空と対岸のりんくう地区の企業などが協力して人材を活用する取り組みを推進している。

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