米露、ウクライナ情勢めぐり国連安全保障理事会で応酬

ウクライナ情勢を巡る国連安全保障理事会の公開会合に出席したロシアのネベンジャ国連大使=1月31日、ニューヨーク(国連提供・共同)
ウクライナ情勢を巡る国連安全保障理事会の公開会合に出席したロシアのネベンジャ国連大使=1月31日、ニューヨーク(国連提供・共同)

【ニューヨーク=平田雄介】国連安全保障理事会は1月31日、ロシアがウクライナとの国境付近に10万を超える軍部隊を展開している問題について公開会合を開いた。米英などがロシアの行動を「国際社会の平和と安全を脅かしている」として非難したのに対し、ロシアは「軍事侵攻の意図はなく緊張を高めているのは欧米だ」と反論するなど激しい応酬が交わされた。

国連外交筋によると、拒否権を持つロシアが非難の対象となる問題では安保理は一致した対応を取れないため、米国は、ロシアの立場は理解を得られないと世論に印象づける狙いから、インターネットで生中継される公開形式での開催を要請したとされる。

この意図を察したロシアのネベンジャ国連大使が「米国のメガホン外交だ」と公開会合に反対し、開催の是非を問う投票が行われたが、安保理メンバーの15カ国中10カ国が賛成し、予定どおり公開で行われた。3カ国は棄権。ロシア以外に反対したのは中国だけだった。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、ロシアは過去にも「ウクライナやジョージアに侵攻した」と指摘。ウクライナ侵攻に備え、露軍が「2月初めまでにベラルーシのウクライナ国境に3万超の兵士を増派しようとしている」と述べた。英代表も「欧州では過去数十年で最大規模の軍備増強だ」と訴えた。

フランスのドリビエール国連大使は、露軍がウクライナに侵攻すれば欧州は団結して対応し「重大な代償をもたらす」と警告した。

中国の張軍国連大使は「ロシアは軍事行動の計画はないと表明している」と述べ、「米国の懸念には根拠がない」とロシアの立場を支持した。

ネベンジャ氏は中国への感謝の意を示し、米欧の反応を「ヒステリックだ」と批判。持ち時間の5分間を大幅に超える約15分間の演説の中で、露領土内での部隊配置に対する批判は「受け入れがたい内政干渉だ」と反論した。

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