安倍政権下で調達の布マスク 在庫3倍超の配布希望者

倉庫に保管される約8千万枚の布製マスク(アベノマスク)=2021年12月28日午後、東京近郊(桐山弘太撮影)
倉庫に保管される約8千万枚の布製マスク(アベノマスク)=2021年12月28日午後、東京近郊(桐山弘太撮影)

松野博一官房長官は31日の記者会見で、安倍晋三政権下の令和2年に政府が新型コロナウイルス対策で調達し、在庫が約8000万枚残っていた布製マスクについて、配布希望申請が約2億8000万枚分に上る見込みだと明らかにした。同日午後、厚生労働省が配布のスケジュールなど詳細を発表するとしている。

松野氏によると昨年12月24日から個人や団体、自治体などを対象に希望を集め、今月28日まで受け付けた結果、在庫を上回る希望が寄せられた。今後、厚労省が約1カ月をかけて内容を精査し、実際の配布の準備を進める。

布製マスクは介護施設や全世帯向けに約2億8700万枚を調達した。ただ施設向けの多くが配布しきれず、令和2年度の保管費は約6億円に上った。これを受け、岸田文雄首相は3年度内をめどに廃棄する方針を表明していた。

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