花田紀凱の週刊誌ウォッチング

(858)「文春」が暴いた有名記者の不誠実

菅義偉官房長官の記者会見で挙手する東京新聞の望月衣塑子記者(手前)=令和2年2月13日、首相官邸(春名中撮影)
菅義偉官房長官の記者会見で挙手する東京新聞の望月衣塑子記者(手前)=令和2年2月13日、首相官邸(春名中撮影)

安倍晋三内閣時代、会見で菅義偉(よしひで)官房長官に執拗(しつよう)に質問を繰り返すことで、すっかり有名になった東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者。彼女がいかに、無責任かつ不誠実な人間かということが、実によくわかる。

『週刊文春』(2月3日号)のトップ「森友遺族が悲嘆するドラマ『新聞記者』の悪質改ざん」。

1月13日からネットフリックスで世界同時配信が始まったドラマ『新聞記者』(全6話)。望月記者の同名著書を原案とし令和元年に公開された映画『新聞記者』のドラマ版。

ついでだが、この程度の映画が日本アカデミー賞、総ナメというのだから同賞のレベルがわかろう。

そのドラマ化に当たって、望月記者は自殺した近畿財務局、赤木俊夫氏の未亡人に、子供まで使って取り入り、遺書や写真などの資料を借り出した。

が、ドラマの内容があまりに事実と異なるため抗議すると、以後、望月記者と連絡がつかなくなり(河村光庸(みつのぶ)プロデューサーは謝罪)、資料も一部しか返却されないまま。

『文春』の取材に対しては〈電話をしても手紙を置いても、なしのつぶてだった〉。

その望月記者、『サンデー毎日』(2・6)で大阪府と読売新聞大阪本社の包括連携協定を批判している。自分の頭の蝿を追え!

今週、いちばん期待したのは、実は『週刊現代』(1/29・2/5)の〈巻頭スペシャルレポート〉「『北京五輪後に中国は崩壊する』7つの根拠」。

「『ゼロコロナ』政策は大失敗」「習近平国家主席『暗殺』の危機」「21世紀の天安門事件が勃発する」など、7つの〝根拠〟を並べているのだが、どれも、突っ込みが甘い。

コロナ報道では独走状態の『週刊新潮』(2月3日号)、今週も「『小池知事』『岸田総理』科学無視の醜悪」。

一足先にオミクロンが感染爆発した沖縄では、2万3000人以上が感染したが、死者は70代のひとりだけ。1月24日からの週がピークで、2月中に収束するという。

(月刊『Hanada』編集長)

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