Netflixは2022年、「日本発」で“爆速”のコンテンツ開発を目指す

「日本の土地や文化、社会背景だからこそ生まれるストーリーを強みにコンテンツ開発を進めていく」と、坂本は語る。日本らしさをストーリーに落とし込んだその先にこそ、グローバルヒットが生まれるというわけだ。

「わたしたちから見ると“普通”に思える風景も、ほかの国の人たちから見ると新鮮に感じられるかもしれません。『イカゲーム』も韓国らしい要素があったからこそ、グローバルでヒットしたと分析しています」

また、今後のコンテンツ戦略のひとつとして、坂本は主要なターゲット層についても強く意識しているという。「会員の年齢層は20~40代が中心なので、これらのオーディエンスが観たい題材かどうかは、企画選定のひとつの判断材料になります」

これは幅広い視聴者層をターゲットにしている地上波テレビとの差異化でもある。だからこそ坂本が最も重視するのは、オリジナリティのあるストーリーなのだ。「何より、観たことがない映像をどう表現するのかという点を大切にしています。映像化する目安は原作となる書籍の発行部数よりも、いまだ語られていないストーリーであるのかどうか。それに尽きます」

そうした戦略を具現化するために、ネットフリックス日本法人のプロデューサーチームがそれぞれ連携しながら、外部のクリエイターや役者との関係性の輪を広げている。「企画やストーリーに合わせて身の引き締まる思いでベストな布陣を組み、具現化することにこだわっています。クリエイティブのベストパートナーとしてNetflixが選ばれる存在であり続けたいと思っているのです」

この22年はTBSをはじめ、フジテレビ、テレビ東京などのテレビ局とNetflixが共同プロデュースするコンテンツも増える。日本独自のストーリーを軸に、ジャンルの多様化を“爆速”で推し進めていく──。その先に国内市場におけるさらなる会員数の増加と、グローバルヒットという成功のかたちが見えてくるのか。Netflixの日本を背負う坂本にとって、今年が正念場になる。

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