書評

『80歳、何かあきらめ、何もあきらめない』

日本を代表するコメディアンが80歳を迎えて身体の変化を自覚し、年齢を重ねたときの処し方についてまとめたエッセー。健康、働き方、お金。あらゆる分野について書かれている。特に読み応えがあるのは、別れの流儀だ。

著者は新型コロナウイルス禍の令和2年に妻を亡くした。入院患者との面会が制限されていた時期に、入院中の妻に感謝の気持ちを伝えた描写には胸を打たれる。

妻との別れを経験した著者は、自らの最期を意識しながらも、動画配信などで新たな挑戦を続けている。老いても輝ける方法を見いだしていく姿勢に励まされた。(萩本欽一著/主婦と生活社・1540円)

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