ロシア軍が広範囲で兵力増強 ウクライナ国境 米国防長官が警告

28日、米ワシントンの国防総省で記者会見するオースティン国防長官(AP)
28日、米ワシントンの国防総省で記者会見するオースティン国防長官(AP)

【ワシントン=渡辺浩生】オースティン米国防長官が28日、ウクライナ情勢について記者会見し、プーチン露大統領は軍事侵攻の決断を下していないとした上で、「都市部や重要な地域の制圧を含む多数の選択肢を利用できる」と述べ、広範囲な兵力の増強に警戒感を示した。「紛争は不可避ではない。外交の時間と余地はまだある」とも強調し、プーチン氏に外交による緊張緩和を改めて求めた。

オースティン氏は、隣国のベラルーシを含むウクライナ国境付近に陸上展開する10万人超の露軍が着実なペースで増強され、海上からも北大西洋、地中海で活動を高める露海軍の支援を受けていると指摘した。

同席した制服組トップのミリー統合参謀本部議長も露軍の展開について陸上、海上、航空、特殊部隊、サイバー戦、兵站、工兵などの兵力が包括的に配置されていると指摘。実際に侵攻すれば「相当数の犠牲者が生じ、恐ろしい事態となる」と警告した。

オースティン氏は、欧州派遣の準備を命じた米軍約8500人について待機状態だと指摘。派遣の目的は北大西洋条約機構(NATO)の同盟国の防衛にあると強調した。米軍がウクライナ国内に送られる可能性を問われると、「バイデン大統領は戦闘活動の目的でウクライナに部隊を送るつもりはないと明確にしている」と述べた。

会員限定記事会員サービス詳細