金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は19日、3年9カ月ぶりに核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射のモラトリアム(一時停止)をめぐり「全ての活動の再稼働」の迅速な検討を指示した。バイデン米政権の対北姿勢を「敵視政策と軍事的脅威がもはや看過できない危険なライン」に達したと非難しており、米国への対抗措置を強化する予告である。北朝鮮の挑発行動の狙いには政治、軍事の両面があるが、専門家は今回は「軍事的側面が強い」とみる。時期的には3月の米韓合同軍事演習に合わせた挑発行動が懸念されている。
日米が警戒態勢
北朝鮮がミサイル連続発射を行っていた1月中旬、東シナ海周辺には複数の米空母や強襲揚陸艦などが集結していた。米空母2隻を含む10隻は17日から22日、沖縄県沖で海自の護衛艦「ひゅうが」と日米共同訓練を行った。