パリへの序章④

佐藤早也伽 世界への憧れ、目標は自己新

大阪国際で3回目のマラソンに臨む佐藤早也伽(鳥越瑞絵撮影)
大阪国際で3回目のマラソンに臨む佐藤早也伽(鳥越瑞絵撮影)

「第41回大阪国際女子マラソン」は30日に号砲を迎える。世界選手権の代表選考であり、2024年パリ五輪に向けた第一歩となるレース。新たな気持ちでスタートラインに向かう有力選手の姿を追った。


おっとりとした口ぶりながら、今ははっきりとした目標を口にする。3回目のマラソンに臨む佐藤早也伽(さやか=積水化学)は「世界の大舞台に憧れがある。夢をかなえられるようにしたい」。今夏の世界選手権(米オレゴン州)の派遣設定記録である2時間23分18秒はターゲットラインだ。

2020年、21年と過去2回走った名古屋ウィメンズで2時間23分台、24分台と安定した結果を残した。20年優勝の一山麻緒(ワコール)、21年優勝の松田瑞生(みずき=ダイハツ)を中心にした高速ペースに2回とも果敢についていったが、後半に少し失速してしまったと自己分析している。3回目のマラソンに向け「前半は押さえて、後半に上げていくイメージ」も頭に思い描いている。

高校時代は全国高校駅伝など大きな大会とは無縁。「学生の頃はとくに目標は持っていなくて、周りから言われたらそうしようかなと思うぐらいだった」と話す。ただ、実業団に入ってからは着実に力をつけてきた。2019年の全日本実業団ハーフで優勝。20年の1万メートルの日本選手権ではチームメートでもある新谷仁美の序盤のペースメーカーを買って出て3位に入った。地元の宮城県を走る昨年11月の全日本実業団対抗女子駅伝では初めてエース区間の3区を走り、チームの初優勝に貢献した。レースを重ねるたびに、自信をつけ、目標も大きくなってきた。

初マラソンは25歳で、年齢的に決して早かったわけではないが、「ゴールが見えた途端、すごく感動した」と振り返る。2回目のマラソンはタイムを少し落としただけに、自己記録を更新してゴールできれば感動はもっと大きくなる。初めて走る大阪国際は「松田さんが優勝しているイメージ」と笑って話すが、あまりライバルは意識せず、自分の掲げた目標に向かって走るつもりだ。

トラック種目でも世界を狙える位置にいるが、やはりマラソンで日の丸を背負うことは大きな憧れだ。「まだ世界の経験がないので、世界選手権で日本代表になりたい」。その先にパリ五輪も見えてくる。(丸山和郎)=おわり

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