浪速風

大阪国際女子マラソンを前に

御堂筋に掲示された大阪国際女子マラソンのバナー=大阪市中央区(沢野貴信撮影)
御堂筋に掲示された大阪国際女子マラソンのバナー=大阪市中央区(沢野貴信撮影)

以前、ノンフィクション作家の後藤正治さんにインタビューした際に、著書をいただいた。『マラソンランナー』(文春新書)。高校時代の恩師が1972年ミュンヘン五輪男子マラソンの選手だったこともあり、興味深く読ませていただいた

▶中でも、92年バルセロナ、96年アトランタの両五輪でメダリストとなった有森裕子さんの次の言葉が印象に残っている。「五千とか一万だったら、筋肉の素質であるとか、いかんともしがたいものによって決まってしまう。でもマラソンは気持ちの素質というんでしょうか、そういうものが大事であって、それは自分でつくれる。だからやれたと思うのです」

▶42・195キロを走るマラソンはよく、長い人生をたとえるのに用いられる。山あり谷あり。しかし、どんなに苦しいときも、気持ちの持ち方次第で乗り切れる。30日の大阪国際女子マラソンで、選手たちが披露してくれる走りの中にも、生きるヒントがあるように思う。

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