台湾副総統のホンジュラス訪問「外交上の大きな突破」

27日、ホンジュラス大統領の就任式で会話するハリス米副大統領(左)と台湾の頼清徳副総統(中央通信社=共同)
27日、ホンジュラス大統領の就任式で会話するハリス米副大統領(左)と台湾の頼清徳副総統(中央通信社=共同)

【台北=矢板明夫、ニューヨーク=平田雄介】台湾の頼清徳副総統とハリス米副大統領が27日、ホンジュラスの大統領就任式で接触したことについて、台湾メディアは「外交上の大きな突破」と位置づけて大々的に報じた。

台湾の民放テレビ局「民視」によると、台湾と米国は1979年に断交して以降、公式の場で首脳級の接触はなかったという。

台湾メディアによると、頼氏とハリス氏は就任式の会場で同じ列に座っていた。ハリス氏によれば、頼氏が近寄ってきて声をかけたという。

台湾の外交環境は近年、中国が台湾と外交関係のある国々に断交を迫る圧力工作によって悪化している。中国は、台湾と外交関係を持つ国を「ゼロにする」と公言しているほどだ。

2016年に蔡英文政権が発足して以降、台湾と外交関係がある国が5年余りで8カ国も減り、現在はホンジュラスなど14カ国のみとなった。この2年間はコロナウイルス禍の影響もあり、蔡英文総統と頼氏の外遊も実現できずにいた。

台湾の外交関係者によると、蔡政権は今回の頼氏のホンジュラス訪問について、同国との関係の安定化と米台関係の強化に向けて重要視していた。

頼氏はホンジュラスに向かう往路で米ロサンゼルスに立ち寄り、連邦議員ら17人とオンライン会談を行った。さらに、ホンジュラスではハリス氏と言葉を交わし、台湾の存在感を国際社会にアピールした。

一方、中南米を「裏庭」とみなして重視する米国は、中国による「断交ドミノ」を警戒し、対中傾斜の姿勢を見せたカストロ氏に対し、同氏が当選する前から台湾との関係維持を望むと伝えていた。

台湾メディアによると、頼氏は同じく大統領就任式に出席したベリーズのブリセーニョ首相とも会談し、関係強化を確認した。

ベリーズは台湾が外交関係を維持する国の一つで、ここ数年、中国から台湾と断交するよう圧力をかけられているという。

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