松田瑞生(ダイハツ)が生まれ育った大阪のコースを2年ぶりに走る。28日に大阪市内で行われた「第41回大阪国際女子マラソン」(30日、ヤンマースタジアム長居発着)の記者会見では「大阪はやっぱりホームで一番好きなコース。思い入れも強い。大阪の地で世界に羽ばたきたい」。会見が進むにつれ、口調も次第に熱を帯びていった。
昨年10月に左足を痛めた時期があり、「走り込みはゼロからのスタート」だったという。それでも、自ら志願して大阪国際を走ることを決めてからは、6回目のマラソンで一番厳しいといえるぐらいの練習を積んできた。「月間走行距離は過去最高を上回ると思う。(練習量は)日本一と言われるぐらいの自信はある」と胸を張った。
昨夏の東京五輪で代表補欠となり、人前で悔し涙を流した時期もあった。だが、過去はもう振り返らないと決めている。先のパリ五輪を見据えるよりも、今はまず、目の前の世界選手権の代表切符をつかむことに集中している。
目標タイムについては口にしないが「第1集団で行く。しっかりと勝ち切りたい」と言い切った。レース後の自分へのご褒美はすしに決めている。「テーマは、なにわ娘のど根性走り。ずっと我慢してきた、すしを目がけて走りたい」。大阪で再び旋風を巻き起こす。 (丸山和郎)