米台首脳級、ホンジュラス式典で異例の接触

27日、ホンジュラス大統領の就任式で会話するハリス米副大統領(左)と台湾の頼清徳副総統(中央通信社=共同)
27日、ホンジュラス大統領の就任式で会話するハリス米副大統領(左)と台湾の頼清徳副総統(中央通信社=共同)

台湾との外交関係を維持する中米ホンジュラスで27日行われたシオマラ・カストロ新大統領(62)の就任式に出席していたハリス米副大統領と台湾の頼清徳副総統が短時間言葉を交わした。正式な外交関係のない米台の首脳級の接触は異例とされる。26日にはカストロ氏と頼氏が約7分間にわたり面会。カストロ氏は面会後、記者団に「台湾との友好関係を維持したい」と表明した。ロイター通信などが伝えた。

ハリス氏によると、米台の接触は就任式の場で頼氏がハリスに歩み寄って実現した。話題は中米における中台共通の関心事についてで、「中国のことは議論しなかった」としている。台湾の中央通信社は「あいさつ程度の短い対話で自然な交流だった」と伝えた。

一方、カストロ氏は26日の面会に加え、27日の就任式後も頼氏と面会したと自身のツイッターで明らかにした。カストロ氏は、台湾から新型コロナウイルス対策のための物資と機器の提供を受けたとし、「連帯感と支援の意欲に感謝する」と述べた。

カストロ氏は昨年11月に投開票された大統領選の期間中、台湾と断交し中国と国交を樹立すると訴えていた時期があり、当選後の発言が注目されていた。

カストロ氏は就任前、台湾メディア向けの動画でも「台湾への感謝」と「関係維持」を打ち出していた。

ホンジュラスは台湾が関係を維持する14カ国の一つ。中国は、台湾の蔡英文政権が2016年に発足して以降、台湾と外交関係のある国に断交を迫る圧力外交を活発化させている。

これに対し、中南米を「裏庭」とみなし重視する米国は、中国による〝断交ドミノ〟を警戒し、以前からカストロ氏に台湾との関係維持を要望していた。(ニューヨーク 平田雄介)

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