浪速風

不正で得た「功」に価値はない

「労多くして功少なし」の典型ではないだろうか。今回の大学入学共通テストであったという不正行為である。明らかになっている情報を総合すると、試験問題の画像を大学生に送って解いてもらい、受け取る手はずだったようだ

▶当該の一つ、世界史の試験時間は2時間ほど。その間に何らかの手段でやりとりをして正答を書いて…という作業がいったいどのくらいできたか。計画は大胆だが稚拙で「思い付いてやってみた」ような印象も受ける。何も知らずに依頼された大学生がすぐに気づいて通報するだろうことは、少し考えればわかりそうなものだ

▶日本語には「出来心」や「魔が差す」といった言葉がある。ふと悪い考えが頭に浮かぶのは人間だれしもあることかもしれないが、たいていは露見した場合を想像して思いとどまるものだ。もし今、いつばれるか肝を冷やしているのなら、早いうちに名乗り出た方がいい。不正で得た「功」にろくな価値はない。

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