電動車、販売伸ばす 初めてエンジン車逆転 ガソリン高、環境意識の高まりも

半導体不足などの影響で新車販売が落ち込む中で、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車が販売を伸ばしている。日本自動車販売協会連合会(自販連)の燃料別乗用車販売台数(軽自動車除く)によると、月間では昨年9月に電動車の販売台数がエンジン車を初めて逆転。それ以降、12月までの4カ月間の合計販売台数でも電動車が上回っている。ガソリン価格の高騰や環境意識の高まりなどが背景にあり、国内の新車市場は大きな転換点を迎えている。

電動車は電気エネルギーを動力として使う自動車で、HV、EVのほか、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)がある。乗用車(軽自動車除く)の販売台数は昨年、4年連続のマイナスとなったが、電動車は107万3484台と前年から13.0%増加した。

これに対し、エンジン車はガソリン車、ディーゼル車ともマイナスとなり、合計販売台数は13.2%減の132万6217台に落ち込んだ。乗用車に占める電動車の割合は44.7%と前年から6.4ポイント上昇、自販連が統計を取り始めた平成27年以降で最高となった。

既に月間の販売台数では電動車がエンジン車を上回り始めている。昨年9月に続き、11月も電動車が逆転した。9月以降の4カ月間だけをみると、合計販売台数は電動車が2000台余り上回っている状況だ。

電動車の販売が伸びている背景には、ガソリン高の影響がある。昨年1月に1リットル当たり130円台だったレギュラーガソリンの全国平均小売価格は10月以降は160円台にまで上昇した。エンジンと電気モーターを併用して走るHVやPHVはガソリン車に比べ燃費がいい。走行時の二酸化炭素の排出が少なく環境負荷が小さいことも、電動車の人気につながっている。

トヨタ自動車のSUV「カローラクロス」。ガソリン車よりもHVの方が売れているという
トヨタ自動車のSUV「カローラクロス」。ガソリン車よりもHVの方が売れているという

自動車メーカーも電動車に力を入れている。日産自動車は令和2年末に行ったモデルチェンジを機に主力小型車「ノート」をHV専用車にするなど電動車シフトを加速。軽自動車を除く電動車比率は昨年、86.3%に達した。トヨタ自動車は昨年9月に続き、11、12月にも電動車がガソリン車を上回った。9月に発売したスポーツ用多目的車(SUV)「カローラクロス」をはじめ、ガソリン車とHVを選択できる車種ではHVを選ぶユーザーの方が多くなっているという。(高橋俊一)

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