米国の外交専門誌フォーリンポリシー(FP)が過去1年のバイデン外交を総括する記事を掲載した。外国の元首相を含む米内外の識者・専門家30人が中国・東アジア、欧州、ロシアなど11科目につきA~Fで採点した。結果はAが僅か1人、C以下が7人、落第点も4人いるなど手厳しかったが、なぜか採点者には日本人が一人もいない。されば今回は勝手ながら、筆者も採点に加わることにした。
中国・東アジア
FPに掲載された識者の平均評価はB。豪元首相は、米国のアジア重視を歓迎、トランプ氏よりはましとしつつも、バイデン氏の対中政策は確立していないとみる。これに対し筆者の評価はA、先週の日米首脳テレビ会談も成功だった。問題は欧州や中東でロシアやイランがバイデン政権をテストし続け、一時的にせよ、米外交の優先順位が再びインド太平洋から「先祖返り」する恐れである。