独からの軍事支援は「ヘルメット」 ウクライナは失望

ウクライナの首都キエフの公園で、民間の志願兵を訓練する軍の兵士(AP)
ウクライナの首都キエフの公園で、民間の志願兵を訓練する軍の兵士(AP)

ドイツのランブレヒト国防相は26日、ロシアとの緊張が続くウクライナに対し、自己防衛を支援するため、軍用ヘルメット5000個を供与すると発表した。ウクライナへの兵器支援を拒むドイツに対し、国内外から批判が出ていたのに応じた措置だが、米英との危機意識のズレをかえって露呈する結果となった。

ドイツ公共放送ARDによると、ランブレヒト氏はウクライナに向けて、「われわれは共にいる、いう明確なシグナルだ」と述べた。

これに対し、駐独ウクライナ大使は「単なるジェスチャー。バケツの1滴で、慰めにならない」と失望感を示した。大使は独メディアで「ドイツに大規模な軍事支援を求めたい。ロシアの侵攻を抑止することにもなる」と訴えてきた。

また、英国のウォレス国防相は26日、ベルリンでランブレヒト氏と会談した後、「英国は、ウクライナには致死性のある防衛(武器の)支援が必要だと見ている。他国の判断には立ち入らない」と英独の違いを認めた。英国は対戦車兵器供与を表明している。

ドイツは銃器などの武器輸出国だが、受給国の人権状況や武器管理に厳しいルールを課す。中道左派のショルツ政権は特に慎重で、ウクライナには「殺傷兵器は送らない」と表明し、対話による緊張緩和を目指す姿勢を示している。(パリ 三井美奈)

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