石油・天然ガス開発大手のINPEX(インペックス)が島根・山口両県の沖合で、天然ガスが商業生産できるかを調べる試掘(探鉱)を3月から始める。海洋でのガス田開発は他国からの干渉も予想されるため、国の安全保障上も極めて重要になる。開発には巨額の費用が必要で、採算だけを考えると民間企業には負担が重く、専門家は「政府として資金面を含め、全面的に支援すべきだ」と指摘する。
韓国メディアが横やり
今回、INPEXが探鉱を行うのは、島根県浜田市から沖合約130キロ、山口県萩市から沖合約150キロの場所。商業生産が実現した場合、年間のガス生産量は国内天然ガス消費量の1・2%に相当する約93万トンに上ると見込まれている。
日韓両国の取り決めに従えば、今回の探鉱場所は日本の排他的経済水域(EEZ)境界線の内側に当たるが、INPEXには発表後、複数の韓国メディアから「探鉱場所は韓国と日本のどちら側に属するのか」という問い合わせがあったという。