【ロンドン=板東和正】ウクライナ情勢が緊迫化する中、北欧スウェーデンがロシアによる情報操作への対策を強化している。ロシアは偽情報を通じて周辺国の弱体化を狙っており、スウェーデン政府は偽情報から国民を守る技術や教育を底上げする考えだ。類似の対策は近隣国でも講じられている。
スウェーデン政府は1日、情報操作やプロパガンダ、心理戦への対策を講じる「心理防衛庁」を設立した。数十人の専門家が軍などと連携し、他国からの偽情報を特定、分析する。
ソーシャルメディア上の偽情報への対処教育も任務となる見通しだ。大学などと協力し、情報の信頼性の見極め方を学生に教える教育プログラムなどを構築するとみられる。政府は同庁設立を受け、「偽情報は、スウェーデンの民主主義や独立に対する脅威である」と強調した。