米大使館家族に退避命令 ウクライナ緊迫 「予告なしで悪化も」

18日、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島を移動するロシア軍の装甲車両の列(AP=共同)
18日、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島を移動するロシア軍の装甲車両の列(AP=共同)

【ワシントン=渡辺浩生】米国務省は23日、ウクライナ国境付近に大規模展開するロシア軍による軍事行動の脅威が高まっているとして、在ウクライナの米国大使館職員家族に国外退避を命じた。同時に、米政府雇用のスタッフに自主的な退避を認可し、同国在住米国民には即退避を検討するよう促した。

国務省は発表文の中で、ウクライナ国境沿い、ロシアが占拠するクリミア地方、ロシアが支配する同国東部の治安状況が予測できず、ほとんど予告なしに悪化する可能性があると警告している。

ウクライナ国境沿いには10万人超の露軍部隊が展開。ウクライナと国境を接するベラルーシにも共同訓練を理由に部隊が到着している。情勢を一段と不安定化させて軍事侵攻の口実を得るための破壊工作も起きうると、米政府は警戒を強めている。

ブリンケン国務長官は23日、CNNテレビに対し、ウクライナへの防衛力支援を強化していると指摘。米国発の軍装備品をエストニア、ラトビア、リトアニア経由でウクライナに提供することを認可するなど、あらゆるシナリオに備えていると強調した。また、軍事力による他国の国境変更は国際秩序の原則を破り「欧州を超えた世界の問題」と同盟諸国の結束を訴えた。

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