新型ヴィジョンEQXXの凄みとは メルセデス・ベンツの“革新技術”に迫る!

メルセデス・ベンツが発表したコンセプトカー「ヴィジョンEQXX」に大谷達也が徹底解説!驚異の性能とは?

量産化を計画

「航続距離1000km以上」「電費10kWh/100km以下」「Cd値0.17」……。

先ごろメルセデス・ベンツが発表したコンセプトカー、ヴィジョンEQXXのすごさは、こうしたスペックからも理解できるはずだ。

もっとも、これがただのモックアップ(外観だけを再現した模型のこと)で技術的に実現の見通しが立っていないのであれば、どんな崇高な目標も“絵に描いた餅”に過ぎない。けれども、ヴィジョンEQXXは実走行可能なコンセプトカーで、今後数ヵ月以内に1000km以上の巡航距離を実証するテスト走行を実施する見通し。さらに驚くべきことに、ヴィジョンEQXXをベースとした量産車は今後3年以内に発売されるというのだ。

ヴィジョンEQXXのワールドプレミアに先立って行なわれたラウンドテーブルにおいて、ダイムラーAGの取締役でメルセデス・ベンツの車両開発を統括するマーカス・シェーファーは次のように語った。

「私たちは、ヴィジョンEQXXで紹介したテクノロジーを2024年ないし2025年に量産化する計画を立てています。また、ヴィジョンEQXXはコンパクトないしミッドサイズの車両ですが、2024年ないし2025年に量産化される製品も、コンベンショナルな技術を用いたこのクラスのメルセデス・ベンツと同等の価格帯になる見通しです」

話題が盛りだくさんなヴィジョンEQXXであるが、開発時にもっとも重視されたのは航続距離の長さであり、その実現に必要となる効率の高さだったという。シェーファーが続ける。

「今後メルセデス・ベンツは航続距離が極めて長いEVを提供していきます。なぜなら、充電施設のネットワークが現在のガソリンスタンド並みに充実するまでには、まだ長い年月がかかると考えるからです」

いっぽう、長い航続距離を実現するうえでもっとも手っ取り早いのは大きなバッテリーを搭載すればよいが、これは決して賢い解決方法ではないとシェーファーは指摘する。

「バッテリーのサイズを大きくすればコストも上がりますし、コンパクトな車両に大きなバッテリーは搭載できません。それよりも効率を改善するほうが顧客にはメリットがあります。効率が向上すればバッテリーも小さくて済むので車両価格が安くなるほか、消費する電力も減るのでランニングコストも低減できます」

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