浪速風

ときには「オオカミ少年」に

先週、南太平洋のトンガ近海の海底火山で起きた大規模噴火の被害状況が徐々に明らかになってきた。8千キロ以上離れた日本でも潮位変化があったが、津波警報や注意報は「後出し」だった。気象庁は会見で、地震に伴い発生する通常の津波とは異なるとし、「津波と言っていいのか分からない」と釈明した

▶メカニズムは解明中だが、全国各地で同じころ、瞬間的な気圧上昇が確認されていたという。今回の潮位変化は長崎湾などで低気圧などにより生じる「あびき」と呼ばれる気象津波の一つに似ているとの指摘もある

▶結果的には、鹿児島と岩手両県で1メートル超の潮位上昇を観測。高知県室戸市などで小型船が転覆するなどの被害があった。津波かどうかはともかく、注意を呼び掛けるべき状況であったことは明らかだ。地震や津波の予測は難しいが、備えることの重要性を私たちは過去の災害から学んできた。「オオカミ少年」になることも、恐れてはならない。

会員限定記事会員サービス詳細