動物のように水をかいて泳ぐ1ミリより小さなロボットの作製に成功したと北海道大などの研究チームが発表した。血管を自在に泳いで薬物を輸送するなど実用的な分子ロボットの実現に向け、基礎技術になる可能性がある成果だ。研究の背景には、ある物理学上の定説があった。
ノーベル化学賞も
血管のような狭い場所にも入り込める極小のロボットを作ることは、SF小説や映画でもおなじみの夢の技術だ。分子を化学反応で組み立てて、極小の物質を動かそうとする研究は、2016年のノーベル化学賞が分子機械の設計と合成の研究に貢献した3氏に授与されるなど、注目の分野といえる。