米FRB、デジタルドルの検討拡大へ 初の報告書公表

FRBのパウエル議長(AP=共同)
FRBのパウエル議長(AP=共同)

米連邦準備制度理事会(FRB)は20日、物理的な紙幣や硬貨といった形のないデジタルドル発行をめぐり、利点や課題をまとめた初の報告書を公表した。デジタル化への是非は示さず、検討に向けた「最初の一歩」と強調。一般公開した討論会などを通じて今後、米国内で論議を広げていく。

パウエル議長は声明で「デジタル通貨の検討で、国民や(議員などの)代表者、幅広い利害関係者との対話を楽しみにしている」と述べた。FRBは報告書への意見を5月20日まで募集する。

円やドルなどの法定通貨のデジタル化は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)と呼ばれ、カンボジアなど一部の国が導入。中国がデジタル人民元の試験運用を加速させており、米国内ではドル覇権の弱体化につながるとの懸念も出ている。(共同)

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