日米英など8カ国が対北非難声明 安保理会合では一致できず

極超音速ミサイルの発射実験を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(右)=11日(朝鮮中央通信=共同)
極超音速ミサイルの発射実験を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(右)=11日(朝鮮中央通信=共同)

米国と英国、フランスなど国連安全保障理事会のメンバー7カ国と日本は20日、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射を受けた安保理の緊急会合に先立ち、「弾道ミサイル発射は安保理決議に違反している」と非難する共同声明を出した。

共同声明は、北朝鮮が5~17日に行った弾道ミサイルの発射に関し「いかなる犠牲を払っても大量破壊兵器と弾道ミサイル計画を追求する決意を示している」と危機感を表明。米英仏日のほか、アルバニア、アイルランド、ブラジル、アラブ首長国連邦が声明に名を連ね、北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄に向けた協議を再開するため、残る理事国に「結束して北朝鮮を非難する」ことを求めた。

国連外交筋によると、緊急会合では北朝鮮の行動に対する強い懸念が示されたが、非難声明などを出すことには中国とロシアが慎重で、安保理として一致した対応を取れなかった。

中露は、米国が安保理の北朝鮮制裁委員会に提示した追加制裁案にも「検討する時間が必要」と留保をつけ、賛同しなかった。制裁案は全会一致で承認しなければならず、追加制裁の実現の目途は立っていない。(ニューヨーク 平田雄介)

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