米露外相、ウクライナめぐり協議継続で一致

【モスクワ=小野田雄一、ワシントン=大内清】ブリンケン米国務長官とラブロフ露外相が21日、スイスのジュネーブで会談した。ロシアが国境付近に大規模部隊を集結させ侵攻が懸念されるウクライナ情勢や、ロシアが米国に要求している北大西洋条約機構(NATO)の東方不拡大の確約などが主要議題となった。

会談は約1時間半行われ、その後にブリンケン、ラブロフ両氏が個別に記者会見した。ラブロフ氏によると、米国は来週中にロシアの要求に対する回答を書面で寄せることを約束。それを受けて両氏が再び会談することで一致した。

ブリンケン氏は「米露は対話に基づき相互理解を進められるが、ロシアがウクライナへの侵略行為をやめることがその前提だ」などと述べた。

ウクライナへの軍事的威圧を続けるロシアは、NATOがウクライナなど旧ソ連諸国を加盟させないことや、ロシア周辺にミサイルを配備しないことを盛り込んだ「条約」締結を米国に要求している。

ロシアと米国、NATOは10日以降に一連の協議を行ったが、ロシアが最重視するNATO不拡大について米国側は拒否する考えを示してきた。米国はその一方、ミサイルの配備制限については協議する用意があるとしている。

ロシアはウクライナ国境近くに集結させている10万人規模とされる部隊をさらに増強し、速やかな交渉妥結を迫る構えだ。露国防省はウクライナ北部に接するベラルーシ南部で2月に合同演習を行うと発表しており、ベラルーシ領からもウクライナを威嚇する形となる。ロシアは、米国の出方次第では交渉を打ち切り、「軍事技術的な措置」をとると強硬だ。

他方の米国は、ロシアがウクライナ侵攻に踏み切った場合には強力な制裁を発動すると警告し、同盟・パートナー諸国との綿密な調整を続けている。米欧やウクライナの間では足並みがそろっていない問題もあり、米国としてはロシアとの協議で「時間」を確保できるかが重要だ。

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