電気・ガス料金さらに値上げ 資源高騰、家計を圧迫

電気料金の値上げが上限に達する見込みの関西電力本店=大阪市北区
電気料金の値上げが上限に達する見込みの関西電力本店=大阪市北区

大手電力や都市ガスの家庭向け電気・ガス料金の上昇が続いている。燃料となる石油や液化天然ガス(LNG)などの資源価格が高騰しているからで、当面は全国的に電気・ガス料金の高止まりが予想される。資源高、円安の進行で輸入価格も上昇しており、電気・ガス料金とともに家計を圧迫しかねない。

電気・ガス料金は、原油やLNGの平均輸入価格を基に毎月見直しており、大手電力10社のうち9社が3月の料金が2月に比べて上昇する見通しだ。標準的な家庭の電気料金で値上げ幅が最も大きいのは中部電力の297円。大手都市ガス4社はそろって値上げする見込み。

資源価格が高騰する背景にあるのは、新型コロナウイルス禍からの急速な景気回復だ。世界的に需要が増加したことで、供給が追い付かない状態になっている。また、供給能力を増強するにも、脱炭素の潮流が一気に進んだことで設備投資が鈍っている。

三菱UFJ銀行の土屋祐真シニアエコノミストは資源価格について「今の高い上昇ペースがずっと続くとは見込んでいないが、すぐには下がらず当面は高止まりが予想される」と話す。

その上で「巣ごもり需要などモノへの消費が一巡すれば、生産に伴う資源需要は落ち着く」と分析。ただ、「産出国と先進国の政治的な駆け引きが不確定要因になる」とし、今後の国際情勢を受けた価格動向を警戒している。

電気・ガス料金以外にも家計を圧迫する物価上昇がある。すでに原油高によってガソリン価格が高値で推移。円安により輸入品の仕入れ価格が引き上げられており、日用品や食品での価格転嫁が見込まれる。

一方、燃料費の上昇は電力会社にとっても頭が痛い。消費者保護の観点から値上げには上限があり、変更には経済産業省への申請が必要となるからだ。2月分ですでに北陸電力が、3月から関西電力と中国電力が上限に到達することになる。料金に反映させられない分は企業側の負担となる。(岡本祐大)

会員限定記事会員サービス詳細