露、ウクライナへ圧力強化 サイバー攻撃に軍事演習

ロシア国旗(ロイター)
ロシア国旗(ロイター)

【モスクワ=小野田雄一】ロシアがウクライナへの圧力を一段と高めている。ウクライナ国境付近に大規模部隊を集結させる中で、同国政府機関に大規模サイバー攻撃を実施したとされ、軍事演習のため隣国ベラルーシにも部隊を派遣した。ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟拒否の確約などロシアの要求に対し、米国に譲歩を迫るため、緊張を高めている可能性がある。

ウクライナ当局は14日、政府機関のサイトが13~14日にハッキングされたと発表した。ロイター通信などによると、被害が出たサイトは約70に上り、一部ではウクライナ国民の個人情報を「盗んだ」などとのメッセージが表示された。

政府高官は16日、サイバー攻撃について「あらゆる証拠は背後にロシアがいることを示している」とし、「ハイブリッド戦争を遂行している」とロシアを非難した。

米紙ニューヨーク・タイムズは17日、在ウクライナの露外交官の家族らのロシア帰国が今年に入って相次いでいると報じた。米政府は、露側の意図は不明としているが、軍事衝突などの危険が近づいているとの不安を高める情報工作との指摘もある。

ロシア側はサイバー攻撃への関与を否定し、外交官家族の帰国はウクライナ側から攻撃される危険の回避のためとしている。

また、露国防省は18日、2月10~20日にベラルーシ軍と同国南西部で合同軍事演習を行うと発表した。ウクライナやポーランドに接する地域であり、すでに一部の露軍部隊が現地入りした。ロシアはウクライナの東部や南部国境付近に10万人規模の兵力を配備しており、ベラルーシとともに北からもウクライナに圧力をかける形となる。

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