大阪府は19日、新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」対策で無症状の希望者を対象に実施している無料検査の陽性率について、10~16日の1週間の陽性率が4・9%だったと明らかにした。吉村洋文知事は記者会見で、昨年12月の開始直後はほぼ0%だったとして「市中感染が広がっている」と警戒感を示した。
国による無料検査は、症状がなく感染の不安を感じる府民らを対象に実施。府内では300カ所以上の薬局などで受けられる。感染症法に基づく「行政検査」と異なり感染者数の集計には含まれないが、今月10~16日に行われた4万3460件の無料検査で、2124人の陽性が判明した。
府内の行政検査の陽性率も18日は43・8%に達し、19日も20・3%と高い水準が続く。吉村氏は「検査を受けたい人にできていない環境ではないが、(陽性者の)捕捉はできていない」と説明。「症状のある人はぜひ検査を受けてもらいたい。無症状でも本人の身を守る上では効果がある」と呼びかけた。