トンガの津波は最大15メートル、住宅壊滅の島も 3人の死亡確認

17日、トンガのノムカ島で、火山灰で覆われた建物の屋根や木々(ニュージーランド軍提供・AP)
17日、トンガのノムカ島で、火山灰で覆われた建物の屋根や木々(ニュージーランド軍提供・AP)

【シンガポール=森浩】南太平洋のトンガ沖で起きた海底火山の大規模噴火をめぐり、トンガ政府は18日、現地で3人の死亡が確認されたと明らかにした。多数の負傷者がいるという。政府は最大で高さ15メートルの津波が発生し、火山に近い島では全住宅が津波で破壊されたと発表。人的被害は拡大する可能性がある。

死亡したのは男性1人と女性2人とみられている。ニュージーランド(NZ)メディアは、死者のうち1人がトンガの首都ヌクアロファのあるトンガタプ島で犬の保護活動を行っていた英国人女性(50)だと伝えた。女性は噴火後、犬を助けに家に戻り、数匹の犬とともに津波に流された。

トンガ政府の発表によると、フンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山の15日の噴火によって、トンガタプ島西部と火山に近いハアパイ諸島を最大15メートルの津波が襲ったという。火山に近いマンゴー島では津波によって全住宅が破壊されたもようだ。同島には約50人が居住しているという。周辺の他の島でも被害が出ており、一部の島からは住民が退避を始めている。

トンガでは噴火に伴い海底ケーブルが損傷したもようで、国外との連絡は衛星電話が頼りとなっている。火山の海域には海面上に285ヘクタールの陸地があったが、衛星写真によると噴火でほぼ消滅した。

オーストラリアやNZは近くトンガに支援物資を積んだ輸送機を送る方針。現地では火山灰の影響で飲料水の汚染が深刻化しているという。ただ、空港の滑走路にも火山灰が積もっており、輸送機の着陸を円滑に行えるかは見通せない。

また、トンガ政府は国内の医療が脆弱(ぜいじゃく)なことから、支援受け入れを通じた新型コロナウイルス感染拡大を懸念しているといい、各国の援助の障壁となる可能性がある。

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