シネマのまちのつくり方~なら国際映画祭

①若手監督を発掘、メジャーデビューへの道

第1回=山崎都世子『びおん』と趙曄(中国)『光男の栗』▽第2回=ペドロ・ゴンザレス・ルビオ(メキシコ)の『祈』▽第3回=チャン・ゴンジェ(韓国)『ひと夏のファンタジア』▽第4回=カルロス・M・キンテラ(キューバ)『東の狼』▽第5回=アイダ・パナハンデ(イラン)『二階堂家物語』▽第6回鵬飛(ポンフェイ、中国)『再会の奈良』。

ナラティブからは有望な若手が育っている。十津川村で撮影された『祈』はロカルノ国際映画祭・新鋭監督部門最優秀賞、五條市で撮影された『ひと夏のファンタジア』は釜山国際映画祭・韓国映画監督組合賞にそれぞれ選ばれた。

さらに御所市で撮影された『再会の奈良』は、2019年の海南島国際映画祭で4部門を受賞。20年には上海国際映画祭オフィシャルセレクション、第33回金鶏百花映画祭オフィシャルノミネート作選出、東京国際映画祭で特別上映と話題を集め、21年の上海映画批評家賞でトップ10作品に選ばれた。

ポンフェイの『再会の奈良』は中国残留孤児の母を探す娘の物語で、國村隼らが出演している。これまで国内での上映は第6回なら国際映画祭と東京国際映画祭のみと鑑賞する機会は限られていたが、日中国交正常化50周年の今年には全国で公開されることになった。1月28日から地元・奈良県で先行上映され、2月4日からシネスイッチ銀座(東京)ほかで全国順次ロードショーが行われる。

=敬称略

(静岡文化芸術大学教授 松本茂章、写真も)


まつもと・しげあき 静岡文化芸術大学教授、日本アートマネジメント学会会長、日本文化政策学会理事、文化と地域デザイン研究所代表。専門は文化政策、文化を生かしたまちづくり政策。著書に『官民協働の文化政策 人材・資金・場』、編著に『文化で地域をデザインする 社会の課題と文化をつなぐ現場から』など。

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