年末年始はこたつを囲んで家で過ごすことも多く、正月料理も目の前にあり、つい食べ過ぎてしまいます。特にこの2年は新型コロナウイルス禍で、外出もままならず運動不足です。
医療の世界では、2週間ベッドの上で安静にすると、10歳ほど体力が落ちるといわれています。結局、正月明けのこの頃には足腰と腹回りが気になります。では、運動不足と過食がなぜ問題なのでしょう。
過剰に摂取され消費されなかった栄養は、脂肪になって体に蓄積します。体重が増えるだけでなく、体に脂肪が過剰にたまった状態を「肥満」と言います。肥満になると、増えた脂肪細胞からさまざまなホルモンなどが大量に分泌され、糖尿病、高血圧症、心血管疾患、がんなどの生活習慣病になりやすくなります。
こういう病気になると日常生活が制限され、生活の質(QOL)は下がり、寿命が縮まります。肥満は万病のもとです。脂肪の量を正確に測定するのは難しいので、肥満度の測定には体格指数を用います。よく使う体格指数に体重(キログラム)を身長(メートル)で2回割ったBMIがあります。理想的な日本人のBMIは22前後で、25以上は肥満になります。私のBMIは、正月の間に体重が3・5キログラム増えて27なので肥満です。