韓国大統領選挙はいまだ抜け出した候補がいないまま残り2カ月足らずとなった。最大の〝観戦ポイント〟は革新系が政権を維持できるか、あるいは保守系野党が政権を奪還できるか。与野党勢力が拮抗(きっこう)するなか、野党陣営の候補一本化が焦点になりつつある。
古今東西、選挙のみならず戦いでは「分裂すれば負け、まとまれば勝つ」が鉄則だ。韓国の歴代大統領選でもほぼそうした結果になっている。
分裂で負けた典型が1987年の野党陣営。軍事政権に抵抗する野党勢力は当時、民主化を叫んで改憲と大統領直接選挙の復活を勝ち取ったにもかかわらず、選挙では軍人出身の与党の盧泰愚(ノ・テウ)氏に敗れている。