オーストラリア当局は15日、新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐって再び査証(ビザ)を取り消した男子テニス世界ランキング1位のジョコビッチ選手の身柄を再び拘束し、メルボルン市内の隔離施設に収容した。これに先立ち、反論の機会を与えるため、渡航の経緯について改めて事情を聴いたもようだ。
政府は17日開幕の全豪オープンには出場させず、ジョコビッチ選手を強制送還したい考え。裁判所は同選手が出場できるかどうか16日に判断するとみられる。
大会4連覇と前人未到の四大大会21度目の優勝が懸かるジョコビッチ選手側は、強制送還の差し止めと査証取り消し撤回を求めている。
ジョコビッチ選手の弁護士が裁判所に提出した書面によると、政府側はワクチン未接種の同選手が滞在すれば「国内の反ワクチン感情を助長しかねない」と主張。ジョコビッチ選手の「高い知名度とお手本としての地位」を考慮したとした。(共同)