入試最前線2022(5)

昨年はドタキャン多かった共通テスト 今年は難化か

昨年度の大学入学共通テストの様子。受験生は間隔を空けて着席した=令和3年1月16日、東京都文京区の東京大学(萩原悠久人撮影)
昨年度の大学入学共通テストの様子。受験生は間隔を空けて着席した=令和3年1月16日、東京都文京区の東京大学(萩原悠久人撮影)

導入から2年目を迎える「大学入学共通テスト」(共通テスト)。大学入試センター試験の後継として始まった試験だが、初回は対策が取りづらかったことや、新型コロナウイルスの感染拡大が激しかったこともあり、受験を控えた志願者も多かったそうだ。「試験日当日になってのドタキャンも多かった」とはある予備校関係者。今年の動向はどうなるのか。

大学入試センターによると、志願者数は53万367人(前年度比4878人減)。このうち現役生は44万9369人(同426人減)で、4月に高校卒業見込みの全生徒のうち志願者の割合(現役志願率)は45・1%(同0・8ポイント増)で過去最高となった。

予備校関係者らの間では「試験の内容が見え、対策を取りやすい2回目は前回ほどドタキャンが多くなることはなく、受験者は増えるのではないか」と見る向きもあるが、コロナウイルスの感染拡大との兼ね合いもあり、状況は不透明だ。

共通テストは各大学と独立行政法人「大学入試センター」が共同で実施。毎年1月中旬の土日2日間で全国一斉に実施される日本最大規模の試験だ。

国公立大学の一般選抜受験者は、この試験を受験する必要があり、私立大学でも多くが共通テストの成績を利用する「共通テスト利用方式」を導入しているため、大学進学を目指す受験生の多くが共通テストに臨む。

共通テストではこれまで重視されてきた高校までに学んだ「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」などすべてを重視する。そのため、知識や解法の暗記のみで解答できるような問題は減少した。

また、今後の話だが、令和7年以降の共通テストには、新教科「情報」が加わる見通しだ。4年度から実施の高校の新学習指導要領で、プログラミングなどを学ぶ「情報Ⅰ」が必修化となることを受けての再編によるもので、浪人生には別問題で対応。現役生向け問題と平均点に大きな差があった場合には得点調整も実施するとしている。

いよいよ、共通テスト本番を迎える。初年度は、教育関係者の予想に反し高い平均点だったことから、教育関係者の間で今年は難化すると見る向きが強い。河合塾教育研究開発本部の近藤治・主席研究員は「教育現場でも今年は難化すると指導しているところが多いのでは」という。

ただ、試験が難しく感じられたとしてもそれは他の受験生も同じ。得点に反し、順位は上がる可能性もある。近藤主席研究員は「仮に共通テストで目標点に届かなかったとしても、自分の立ち位置を冷静に判断し、あまり落ち込まないことが大切だ」と強調する。「最後の追い込みをかけて体調を崩しては元も子もない。ペースを守ってチャレンジを続けてほしい」と話していた。(木ノ下めぐみ)

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