2年ぶりに群馬・高崎映画祭 最優秀作品賞に「偶然と想像」

最優秀作品賞に選ばれた「偶然と想像」。3話から成るオムニバス形式で構成されている(高崎映画祭提供)
最優秀作品賞に選ばれた「偶然と想像」。3話から成るオムニバス形式で構成されている(高崎映画祭提供)

「映画の街・高崎」(群馬県高崎市)の一大イベントになっている第35回高崎映画祭の受賞者が14日、高崎映画祭委員会(須藤賢一委員長)から発表された。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となっており、2年ぶりの復活となった。ベルリン国際映画祭で男優、女優の枠を取り払うジェンダーレスの取り組みが図られたのを受け、今回から高崎映画祭でも同様の対応が取られた。

選定対象は、令和2年1月から3年12月までに国内で劇場公開された邦画約750本。委員会の志尾睦子プロデューサーらによる選定委員会で絞り込んだ。

最優秀作品賞に輝いたのは第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した浜口竜介監督の「偶然と想像」。「コロナ禍の中、少ない陣容とスピーディーな制作という方法論を模索し生み出された作品。朗らかな余韻が残り、すばらしく幸福でただただ魅了された」と高く評価された。浜口監督の「ドライブ・マイ・カー」は第74回カンヌ国際映画祭で日本映画初の脚本賞を受賞したことでも知られている。

高崎市がロケ地となったのが、最優秀監督賞に選ばれた春本雄二郎監督の「由宇子の天秤(てんびん)」。「嘘(うそ)と真は表裏一体という危うさを、人の感情の視点からだけではなく、社会構造から切り込み、物事の本質に迫ろうとした力作」が受賞理由だ。

最優秀主演俳優賞の3人は、いずれも浜口監督作品に出演。その存在感と豊かな表現力が評価された。西島秀俊さんは第20回と26回の高崎映画祭で最優秀主演男優賞を獲得している。

映画祭はこれまでで最も短い3月25日から31日までの7日間。高崎芸術劇場(栄町)、シネマテークたかさき(あら町)、高崎電気館(柳川町)で開催される。授賞式は26日午後4時から高崎芸術劇場で行われる。