脱炭素対応、走る楽しみも 東京オートサロン開幕

幕張メッセで開幕した東京オートサロン=14日、千葉市(宇野貴文撮影)
幕張メッセで開幕した東京オートサロン=14日、千葉市(宇野貴文撮影)

改造車や関連部品の大規模な展示会「東京オートサロン」が14日、千葉市の幕張メッセで開幕した。自動車メーカー各社が、脱炭素化の潮流に乗った電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)のほか、走る楽しみを追求したスポーツカーなどの試作車や実車を披露した。

三菱自動車は、令和4年度初頭に発売を予定する軽EVの試作車「K―EV コンセプト X(クロス) スタイル」を初公開した。日産自動車と共同開発し、電池容量は20キロワット時で、1回の充電で走れる距離は約170キロ。国などの補助金を差し引いた実質価格は約200万円からとなる見込みだ。

ホンダは2040(令和22)年に世界で販売する新車の全てをEV、燃料電池車(FCV)にする目標を掲げるが、当面はHVを脱炭素化を実現するための重要な鍵と位置付ける。

会場では今春全面改良するミニバン「ステップワゴン」やスポーツ用多目的車(SUV)「ヴェゼル」をベースとしたHVの試作車を展示した。

ホンダの「ヴェゼル」をベースとしたハイブリッド車の試作車=14日、千葉市(宇野貴文撮影)
ホンダの「ヴェゼル」をベースとしたハイブリッド車の試作車=14日、千葉市(宇野貴文撮影)

日産は6月下旬に発売予定のスポーツカーの新型「フェアレディZ」の日本仕様車を初披露。トヨタ自動車は今夏頃に発売予定のスポーツカー「GRヤリス」のフルチューンモデルや、レーシングカーの試作車「GR GT3 コンセプト」を世界初公開した。

トヨタ自動車の「GRヤリス」のフルチューンモデル=14日、千葉市(宇野貴文撮影)
トヨタ自動車の「GRヤリス」のフルチューンモデル=14日、千葉市(宇野貴文撮影)

トヨタの報道機関向けオンライン説明会では、佐藤恒治執行役員が「モータースポーツはクルマを鍛える場にぴったり」と熱弁をふるい、レーシングドライバーの顔も持つ豊田章男社長が日産に「Zには負けませんから!」と宣戦布告した。

続く日産のオンライン説明会には、歌手でレーシングチーム「KONDO Racing Team」の監督を務める近藤真彦さんが助っ人として登場。内田誠社長が「われわれも負けないです!」とトヨタに応戦した。

新型Zの希望小売価格は標準仕様車が約500万円からで、特別仕様車「プロト スペック」が696万6300円だ。

社会人になって初めて購入した車がZという内田氏は「操縦の安定性や加速性を満喫できる車に仕上がっている」とアピール。子供のころからZに憧れ、「夢のスポーツカー」と語る近藤さんも「自分の運転がうまくなったのではないかと錯覚する」と絶賛した。

このほか会場では、SUBARU(スバル)が脱炭素化に対応するEVレーシングカーの試作車「STI E-RA コンセプト」を世界初披露した。

東京オートサロンは今年が40回目で、14日は業界関係者や報道機関向け。15、16日が一般公開日となる。入場料は3千円。昨年は新型コロナウイルス感染拡大のためオンラインのみで開催した。(宇野貴文)