【ソウル=時吉達也】韓国軍は14日午後、北朝鮮が東方に向け未詳の飛翔(ひしょう)体を発射したと発表した。具体的なミサイルの種類などは不明で、日本の海上保安庁は「弾道ミサイルの可能性がある」としている。
北朝鮮外務省は飛翔体発射に先立ち14日、米国がミサイル発射を理由として対北朝鮮制裁を強化したことに反発する報道官談話を発表。「米国がこうした敵対的な姿勢を取り続けるなら、われわれは一層強力かつはっきりと反応せざるをえない」と主張し、ミサイル発射などのさらなる挑発行為の実施を示唆していた。
今年に入って北朝鮮が飛翔体を発射するのは、5日、11日に続き3回目。11日には、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が約1年10カ月ぶりに発射実験の現場視察を実施した。北朝鮮は2度の発射実験で探知、迎撃が難しい「極超音速ミサイル」の発射に連続で成功したと主張。開発が最終段階にあると強調していた。